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対談

JFインタビューシリーズ(9号):
日本語教育指導者養成プログラム修士コースで
優秀賞を受賞した修了生へのインタビュー
09/12/2009 05:23

幼いころから日本の国に対する親しみを感じてきたラン アインさんはハノイ外国語大学(現ハノイ大学)の日本学部で日本語を勉強し、卒業後、すぐに大学に残り日本語講師になった。現在、彼女はベトナムにおける日本語教育事業で活躍している。ハノイ大学で日本語を教えるかたわら、ベトナムテレビ放送局の協力者として日本の文化、国、人々等に関する紹介の仕事を行う。なんと、彼女はベトナムの子供達に人気のある「ドラえもん」という漫画も翻訳。また、日本人作家、宮本輝の作品である「錦繍」という小説も翻訳した。彼女が翻訳したこの小説は2008年9月にベトナムで出版され始めている。
 
Cô giáo Song Lan Anh tại Nhật Bản
ラン アインさん、こんにちは。日本語教育指導者養成プログラムの修士コースを首席で修了され、お喜びのことと思います。このような成績を修めるために、どのように努力してきましたか。
応援してくださって、ありがとうございます。まず、日本国際交流基金、そして日本及びベトナムにおける国際交流基金の関係者、また政策研究大学院大学(GRIPS)と国立国語研究所の関係者に対して、感謝の気持ちを申し上げたいと思います。修士コースに参加させていただき、ありがたく思っています。修士コースに参加した1年間、色々と応援し、励ましてくださいました。
 

Cô giáo Song Lan Anh và những người bạn cùng khóa học
 
私は日本への留学が初めてだったので、授業の大変さを改めて実感しました。そのため「力を尽くして、勉強しよう」といつも自分自身に対して言い聞かせていました。また、自分の力だけでは、やはり不十分で、他者の力も必要であることが分かり、日本人、同級生等とのネットワークを作り、コミュニケーションを取るようにしました。そのようにした結果、学習時間は短く、あっという間でしたが、習得できた知識は非常に多かったと思います。その知識はこれからの私の仕事のエネルギーになり、また日本語に対する興味を高めてくれると思います。ご存じのように、知識は無限です。そこで、先生方は知識を伝えてくださったほか、学生が自分自身で自国の教育背景に適切な教え方を見つけるために日本語の教え方等に対するアプローチ、それから研究方法を指導してくださいました。研究の仕事は忍耐強さ、勤勉さが必要です。研究は私の趣味となってしまいました。それは先生方の熱心な指導のおかげであると思います。私は常にこう考えています。「心の中で情熱があれば、前の道はどんなに大変でも、乗り越えられます。そして仕事への情熱は、絶え間のない研究、創造に没頭させる動機です」。優秀賞をいただき、嬉しくてたまりません。私の希望としては、帰国して先生方の期待通りにベトナムにおける教育に役立ちたいと思います。
 
Trong Lễ tốt nghiệp, chị Song Lan Anh được Hội đồng Trường đánh giá 
là sinh viên xuất sắc nhất của khóa học
 
 
ラン アインさんが研究したテーマについて聞かせていただけないでしょうか。
ハノイ大学の学生の口頭表現能力には次の2つの問題点があります。1つは自分の説明したいことをまとまった文章で表現できないことです。もう1つは自信を持って、日本語を話すことができないことです。そのため、スピーチコンテストでは、準備されていない即興的なことに対応できない学生が多いことに気付きました。そこで修士コースでは私は「即興スピーチにおけるピア活動の影響―ハノイ大学の「話す授業」を目指して―」というテーマを研究しました。この活動は何人かのグループで実施され、学生の口頭表現能力を養成し、日本語を話す際に感じる不安を軽減するほか、学生の協働学習を促進し、創造力を発揮する可能性があることが証明できました。私はベトナムにおける日本語教育の質を高めるために、同僚の日本語教師と協力し、この研究がハノイ大学だけではなく、ベトナムでの各教育機関に生かすと希望しております。
 
ラン アインさんの話を聞いて、ラン アインさんの日本語教師の仕事に対する熱心さ、情熱を感じます。周知のように国際交流基金のプログラムに参加するために、皆は色々準備しなければなりません。このプログラムに選ばれたヒントを後輩の人達のために話していただけないでしょうか。
修士コースに申し込む時、私は色々準備しました。例えば、ベトナムにおける日本語教育に積極的に参加し、また多くの日本文化の紹介活動もしました。その他、書類審査の中にある研究計画を書くために、教師と学生を対象に学生の口頭表現能力の問題点、話す授業の現状について予備調査をしました。私の経験としてはどんなプログラムでも、参加する前に先輩の経験を色々調べたほうがいいと思います。しかし、一番大事なのは日本語、及び日本語教育に対する熱心さです。
日本語学習者への私のメッセージは一生懸命かつ辛抱強く勉強することです。特に自分で選択した仕事に対する情熱を持っていることは非常に大切であると私はいつも思っております。
 
Chị Song Lan Anh và những người bạn mới cùng khóa học
 
1年間日本で生活し、勉強しました。できた思い出は少なくないでしょう。
申し上げたように、日本に滞在した期間は短かったですが、思い出は非常に多いです。国際交流基金日本語国際センター、政策研究大学院大学(GRIPS)、国立国語研究所で学習した期間は私にとって一生忘れられない日々です。日本人の先生方の熱心さ、親切はとても印象的でした。コースの最初から最後まで先生方はいつも学生に対して一人一人サポートしてくださいました。また、帰国しても先生方から応援のメールをいただきました。今、通常の仕事に戻りましたが、先生方から得た情熱は日本語の授業を担当する力になっていると思います。授業の雰囲気、熱心な先生方の姿、日本の美しい景色、温かい心を持っている日本人の人々のことはずっとずっといつまでも私の心の中で消えることのない深い記憶になりました。
更に、世界各国から来た新しい友達、特に親切な日本人の友達もできました。この新しい環境で、多くの国の文化に接することができ、それぞれの異文化に対して適切な扱い方をするために自分の性格、生活に対する見方を鍛えることができました。また、日本の生活を体験できたことは日本研究に非常に役立ったと思っております。
 
修士コースを修了しましたね。次のご予定は何でしょうか。
日本語教師の仕事、日本語教育の研究は私の趣味であり、生活の一部となったと言えます。私が知っている範囲では、日本言語文化研究プログラム博士コースに参加したベトナム人は今まで1人もいません。そこで、この博士コースにチャレンジしたいと思っています。今その手続きのために書類準備、研究計画の執筆に努力しております。
また、これからベトナムにおける国際交流基金の教育専門家と協力し、微力ながらベトナムにおける日本語教育に貢献できればと思います。
このインタビューの場をお借りして、関係者各位に修士コースの修了生を引き続きサポートしていただくことをお願いしたいと思います。ベトナムで日本語を学んでいる学習者に対して修士コースで獲得できた知識を伝えたいという思いがあり、今回、国際交流基金の支援の下、ベトナムでワークショップを開きたいと思います。
改めて国際交流基金日本語国際センター、政策研究大学院大学(GRIPS)、国立国語研究所の先生方、関係者に対して心から感謝の気持ちを表したいと思います。
 
 
ラン アインさん、お話をありがとうございました。仕事、また生活でのご成功をお祈りいたします。ラン アインさんの夢が現実となるよう期待しております。
 
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